2018/12/26

ことばの贈り物 2018/12/26

高等学校終業式での訓話。本日すべて掲載したい。少し長くなるが、お付き合い願いたい。
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これは、何もスポーツの世界だけではなく、普段の我々の生活においても同じことのように思います。学習面においても、生活全般においても、皆さん自身が自らに負荷をかける日常はあるのではないでしょうか。

では、皆さん自身は今、どこに負荷を掛けながら自らの何を、自らのどこを鍛えようとしているのでしょうか。ここに高校生活を過ごしている皆さんひとりひとりの姿勢が問われているように思うのです。

あなたは、自分のどこに、自分の何に対して負荷をかけて自らの高みを目指しているのですか?今も申しました通り、重力に逆らうようなトレーニングには、厳しさと辛さと苦しみが伴います。スポーツ選手の場合は「試合に勝つために」とか「良い記録を出すために」といった明確な目的を持つことで、苦しみに打ち勝とうとしているようです。

私たちもスポーツ選手と同様ではないでしょうか。「自分はこうなりたいのだ」とか「自分はこうありたいのだ」といった高い目標がなければ、重力に逆らうような厳しいトレーニングを継続することは困難なことになるのではないでしょうか。

あなたの目の前に、今立ちはだかっている壁は、見えていますか?もし、見えているのなら、きっとその壁は、そうそう簡単に登り切れるものではないでしょう。でもここにおられる全ての皆さんに申し上げたいことは、目前に立ちはだかる壁をしっかり見つめ、そこから目を背けることなく、しっかり向き合うことです。そして、それを乗り越えようと、自らに負荷をかけるような時間を作り、毎日地道にトレーニングを繰り返すことです。

その継続の先に、きっとだれにも負けないくらいの強靭な知力や精神力や肉体が出来上がります。そのためにご両親や先生方からの教えに耳を傾けながら、適切な負荷をかけるトレーニングをしましょう。

さて、高校3年生の皆さん。あこがれは遠く、高いものかもしれませんが、あなたが今トレーニングしていることは決して無駄にはなりません。そのプロセスの大切さを信じて、今しばらく精進を続けてください。

学ばせてもらっている「今」に感謝しつつ、少しずつ負荷に耐えられる準備を、皆さんと共にできればと願っております。
これで終業式のご挨拶といたします。また3学期、元気な姿を見せてください。

最後まで聞いてくれてありがとう。

年内の「ことばの贈り物」は本日でいったん終了。また年明けから再開したい。お付き合いくださったことに感謝申し上げたい。どなた様もよいお年をお迎えください。ではでは。