2024/01/22

若き日の想い出

新たな1週間の幕開けである。先週末よりコロナ禍の拡大が少し懸念される。一部、学級閉鎖に踏み切ったクラスもある。体調管理にはくれぐれもご留意願いたい。今週半ばには、清風学園の前理事長平岡英信先生のご葬儀が開催される。

こんな思い出がある。私がまだ駆け出しのころ、英信先生が突然、
「江口先生は、数学は『暗記』だと思われるか、それとも『理解』だと思われるか、どちらだとお考えかな?」という質問をなさった。

私もまだ20代だったように思う。今から40年ほど前のこと。私は国語科を専門としていたが、自分の学生時代を思い出し「数学は『理解』だと思います。そもそも『暗記』という意味が、私にはあまり理解できません」と、申し上げた。

英信先生は数学がご専門であったと思う。私が恥ずかしながらそう申し上げたところ、いたく感動なさって、「その通りだよ。考える、理解するということを数学で実践することこそが、本来の教育の使命ですよ」と、優しく語って下さった。

今でもその時の英信先生の穏やかな面影が忘れられない。理解すること、考えることという教育課題は、今でも色あせない大切なテーマである。合掌。