2023/12/17

高校入試説明会です 2

お休みのひと時である。早速昨日の続きをお送りしたい。本日も実況中継風にお伝えしたい。お付き合い願いたい。 


「ありがとう」の反対の意味を持つ言葉が「当たり前」ということは分かりましたね。では、少し考えてみましょう。この世の中で「当たり前だ」と皆さんが思ってることは、本当に当たり前なのでしょうか? 

本校では多くの生徒が、海外語学研修に参加しています。オーストラリアやニュージーランド、カナダやアメリカといったところが主流です。海外語学研修に参加した生徒が、異口同音に発する驚いた出来事として「お弁当」が挙げられます。 

海外のホームステイ先から、現地校に通う生徒が、そこでステイ先から提供される「お弁当」は、日本にいる時とは少し異なる。海外で提供されるランチボックスは、結構簡素なものらしい。日本の時のようなお弁当ではない。 

彼らは帰国して初めて知る。当たり前のように提供されていた母のお弁当が、いかに素晴らしいものであったか。どれほど手をかけてくれていたのか。母の作るお弁当は、決して「当たり前」ではなかった。そして、作ってくれた親に対して、自然と「ありがとう」という言葉が発せられるようになります。 

本校の学校教育において、学力を付け、志望大学に合格するために訓練することを否定はしません。だけど。もう一方で、こうした「ありがとう」という言葉に満ち溢れた学校でありたいと考えています。理想だと笑われるかもしれませんが、私はこの世に「当たり前」など存在しないのだ。それは「誰かのおかげ」で「当たり前」のように見えるだけなのだ。 

目に見える現象の奥底に潜む、物事の本質。本校でそういったことに気づける大人になってほしい。これが、本校での教育実践の私の願いなのです。 


そんな話をした。ここまでのお付き合いに感謝である。