2023/05/21

1982年のころ 6

就職活動に悩んだ私は自分のやりたいことを選択した。自分の意志で選んだつもりだったが、多くの試練にぶつかり、わずか3年で自分の夢はついえた。だけど、どこかで憑き物が取れたような、納得感を獲得し、少しみんなとは後れを取ったが、26歳からネクタイを締める人生をスタートさせた。

大手磁器メーカーに勤めた親友は、社内結婚、子育てと順調に暮らしていたようだが、その後、離婚、退職、再婚といった波乱の人生を歩むこととなった。そんな彼も、今は平穏な日々を過ごしている。

何が良いとか悪いと言いたいわけではない。人生は分からないし、不可解である。そこをどう生きるのかがすべての人に問われる。その中で大切なことは、その瞬間その瞬間を自分事として、精いっぱい生きること。与えられた環境で、精いっぱい生きることに尽きる。そして何よりも自分の意志を大切にすることである。

人生とは魔訶不思議なもの。学生時代教職の道を全く考えなかった自分が、今では誰よりも教育にこだわる人間となった。与えられた環境で、しっかり生きていれば、そこから道は開ける。そう念じながら、私は今、学校長という役割に感謝しながら過ごさせてもらっている。有難い……。

人間万事塞翁が馬。改めてそう感じ入る次第である。ここまでのお付き合いに感謝である。ありがとう!