2019/03/16

ことばの贈り物 2019/03/16

本日、中学3年生の修了式が行われた。厳粛な雰囲気が漂う中、卒業証書授与、各種表彰、生徒代表による卒業の言葉といった流れで、滞りなく式は終了した。本日より中学3年生に向けた「式辞」を掲載したい。お付き合い願えれば幸いである。

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中学3年生の皆さん。ご卒業おめでとうございます。
先ほどの卒業証書授与を持ちまして、本校生徒172名の卒業が無事完了したことをご報告いたします。

この3年間、皆さん一人一人頑張られたのではないですか?今こうして皆さんの晴れがましい姿を見て、私自身大変うれしく思います。

これからお話しすることは、決して皆さんへのお説教やお叱りを述べるわけではありません。あなた自身に向けられた私からの言葉のプレゼントだと思って、受け取ってもらえれば幸いです。

皆さんは本日をもって、義務教育課程が終了するのですが、義務教育の「義務」を果たすべきは誰なのか。すでにご存じのとおり、義務教育の「義務」を果たすべきは、みなさん自身ではなく、みなさんの保護者が負うべき「義務」だったのです。保護者の皆さんは、皆さんに対して学ばせなければならない「義務」を負っています。みなさんには、学ばねばならない「義務」はありません。みなさんにあるのは学ぶ「権利」なのです。

どうして15歳までの皆さんに学ぶ「権利」が与えられ、どうして15歳までの皆さんを大人たちが、学ばせなければならない「義務」を負っているのか。

既に歴史で学ばれたでしょうが、もう一度復習しておきましょう。江戸時代までは身分制度がはっきりしていました。米作りの農家に生まれた人はずっと米作りを、炭焼きの家に生まれた人はずっと炭焼きを、といった、生まれながらにしてあなたの職業は既に定められていたのです。


本日はここまで。続きはまた明日。