2024.12.11

【校長通信】教職員対象防災研修会を受けました

先日の放課後、教員を対象とした防災訓練が実施されました。堺市南区の消防署から2名、南区役所から2名、計4名の講師をお招きし、「災害から生命を守るために」と「南海トラフ地震に対する備え」という2つのテーマで講演をしていただきました。
南海トラフ地震は、私たちの地域に大きな影響を及ぼす可能性がある災害です。その発生確率は年々高まっており、いざというときにどのように行動すべきかを日頃から考え、備えておくことが重要です。また、災害発生時には、私たち教職員は、生徒たちを守り、適切に誘導することが求められます。
2つの講演で共通して強調されていたのは、「想像力」の大切さでした。災害が起きた際にどのような状況が想定されるのかを事前に「想像」できなければ、適切な判断を下したり的確な指示を出したりすることは困難です。これまでの震災から得られた教訓を学び、備えを進めること。そして、具体的に災害時の行動をイメージし、日頃から訓練を重ねることが非常に重要であると感じました。
本校ではこれまで校内だけでの避難訓練を実施してきましたが、実際に甚大な災害が発生した場合、隣接する大学の学生や教職員もグラウンドに避難してくることが想定されます。そのため、現在、大学と連携した避難訓練の実施に向けて準備を進めています。また、災害の発生時刻や状
況は予測できないため、従来とは異なる条件下での訓練を取り入れる必要があると考えています。さまざまな想定で訓練を行うことで、全員の経験値を高め、「想像力」を向上させることができるでしょう。
講演の中で特に印象的だったのは、講師が「明日、地震が起こると思う人?」と問いかけた場面でした。多くの人が「明日は起きないだろう」と考えがちですが、それが備えを遅らせる一因であるとの指摘がありました。講師の「明日も30年以内に含まれています。そのことを意識して備
えをしてください」という言葉は、強く心に響きました。
今回の研修会を通じて、私たち教職員が託されたお子様たちの命を守るという使命の重みを改めて認識しました。今後も安全対策を一層強化し、学校全体で防災意識をさらに高めていきたいと考えています。ぜひ、ご家庭でも、災害が発生した際に大切な命を守るため、どのような備えが必要かをお子様と一緒に再確認し、じっくりと話し合う機会を持っていただきたいと感じました。