2021/07/16

ことばの贈り物 2021/07/16

先日、カエルの解剖実験の授業を見学した。高校生の生物の授業でのひとコマ。生徒たちはまず、画像を見ながら「オペ」の手順を確認。臓器の形状とその位置を確かめる。そこから麻酔にかかっている、手のひら大のウシガエルが4・5名の各班に一匹ずつ配られる。
 
メスやピンセット、鋏といった道具を使い、ウシガエルの腹を裂く。麻酔の掛かった状態なので、その効き具合によって、後ろ脚が多少ピクピク動いたり、ヒクヒク身体が反応したり。その都度、女子班の絶叫が教室中にこだまする。こちらはその声にむしろ驚かされる。
 
全く抵抗なく「オペ」を進めている光景に出くわす。さしずめ医師による手術といった趣。もちろん心臓は一定の脈を打っている。こういった経験が、将来の自らの職業の適性を知るきっかけになるに違いない。
 
こうした実験は、理論を検証する意味においてとても重要。何よりも、子どもたちの明るい学びの姿勢が印象的。みんなで協力しながら、しかも楽しみながら実験している雰囲気に、言い知れぬ喜びを感じている自分がいた。