2022/04/08

高等学校入学式の式辞をお送りします 3

式辞の3日目のご紹介である。お付き合い願いたい。
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その「未来の扉」というのは、目の前に巨大な扉が無数に立ち塞がっている、まるで城砦にでも囲まれたような広場のことです。少し想像を膨らませて下さい。想像できますか?自分が進もうとする進路の先に立ち塞がる、無数の扉の城壁に囲まれた広場です。

実は、皆さんは全員、高校3年生の中盤以降、その「未来の扉」という広場に集合することになっています。この広場には、全国から一斉に18歳の若者たちが集まってきますから、その数はおびただしいもの。ざっと50万人以上の人たちが一挙に、その「未来の扉」がある広場に集まってきます。

そこにはもちろん、同じ学校の仲間もいるし、中学時代の懐かしい友達の姿も見える。少しドローンを飛ばして、その様子を上空から眺めてみますと、豆粒のような無数の人だかりが、その扉の前の広場に集結しています。多くの人で埋め尽くされている広場。見たこともないくらいたくさんの人たちが、広場に立ちはだかる扉の前にたたずみながら、どうやら扉に書かれた文字を読んでいるようです。

そして、一人、また一人とその鍵の掛かった扉に向かって、上着の右ポケットに入っている鍵を持ち出し、扉を開けて中に入ろうとするんです。その作業が、18ページの真ん中辺りから終わりに掛けて約半年間繰り広げられるようです。

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本日はここまで。続きはまた明日。