2022/04/13

中学校入学式の式辞をお送りします 3

中学入学式の式辞ご紹介の3日目である。お付き合い願いたい。
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さて、そんな中、皆さんは「中学受験」を通じて、ひとつの魔法に掛けられました。それは、中学に合格するためには、どうしても学力を身に付けなければならないという魔法です。もっと分かりやすく言えば、「偏差値」という魔法です。

偏差値が高いか低いか、上がったか下がったかということで、皆さんは一喜一憂してきました。その結果、どう考えるようになったか。偏差値の高い人は、低い人よりも偉い。そんな考えに至った人がいるかもしれません。

確かに皆さんが「中学受験」で経験した現実は、偏差値の高い人が、第1志望校に入学できて、そうでない人が第1志望校には入学できなかったかもしれません。そんな事実を見て、皆さんの中には、偏差値の高い人が偉い人なんだといった結論に至ったのかもしれません。

皆さんがそのように考えてしまうことは、ある意味無理もないことです。皆さんにとって中学受験とは、社会との関わりを持つ初めての経験でしたから。そこで繰り返し提示される「偏差値」という物差しが、あなたにとっての人生そのものであり、あなたを評価する絶対的な価値だと感じたのかもしれません。その結果、偏差値が人間を測る唯一の物差しであると捉えるようになったのかもしれません。それが実は「偏差値」という魔法なのです。

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本日はここまで。偏差値に関する魔法からの解放が大切である。