2024/03/15

アーカイブス 25(2020・08・1・2・3)

コロナ禍真っただ中、高3進路講話を敢行。大学進学とご家庭の向き合い方が大きなテーマであった。

本日は高校3年生の保護者進路説明会にご参加下さり、誠にありがとうございます。本日は、この後、進路指導部高橋部長より「指定校推薦」に関する注意点、そのあと駿台予備校の山田一貴先生によります、「2020年度共通テスト」に関します最新情報、さらに最後に高3学年主任の成子先生より「コロナ禍」における本校の取り組みと今後の取り組みに関しましてのお話を差し上げます。予定終了時間は15時30分です。どうか、メモを取りながらお聞きください。

さて、お子様の進路実現は、本校が掲げる教育目標の最重要課題であります。3年間ないし6年間本校にお預け下さった保護者の皆様におかれましても、進路実現は大変重要な課題かと思います。その意味で保護者の皆様にとって、非常に気を揉む、また落ち着かない日々をお過ごしかと思います。ましてや今年度は新入試とコロナ禍という二重の新たな局面での大学入試ということで、不透明な状況が続いていることは否めません。

本校としましては、そんな中におきましても、進路指導部と高3学年団ががっちりスクラムを組み、生徒ひとりひとりの最適進路選択を実現すべく体制で臨んでおりますので、ご安心下さい。

その際大切なことは、進路実現に関してご本人の意思を最大限尊重することです。大学の進路選択は、生徒本人の主体性がなせる業です。もちろん保護者の立場から、あるいは人生の先輩としてのアドバイスをなさることは重要かと思いますが、お子様がどうしてその進路選択をしようとしているのか、お子様がなぜ、その進路にこだわっているのか?

周囲が安全なレールを敷いて、そこにお子様を流し込むということは、一見合理的選択のように見えますが、長い目で見れば、それは重大な機会損失のように思います。

人は誰もが必ず、自らが目標を定め、その実施計画を立て、重力に逆らう行動を継続し、最終的に結果責任を自らが負う、ということを求められます。その初めての体得の場が、この大学受験であると考えるからです。その際、もしかしたら数年後、その進路選択が失敗だったってこともあるでしょう。

それでも、自分でその進路を決めたのなら、自分で軌道修正を掛けることが出来ます。なぜなら、それは自分で選択した進路なのですから。しかし、もし仮に、周囲が敷いたレールに乗って、あとで間違ったかもしれないと思っても、その時に自分で修正する姿勢は生まれませんし、もう一度やり直そうという決断もなかなか難しいものです。

また誰かがきっと尻拭いをしてくれる。誰かが次の進路も決めてくれる。そんな他力本願の態度を、この大学受験の学びの場で身に付けさせることこそが、最も避けるべき指導だと考えますが、いかがでしょうか。

人生は大学の進路実現だけが全てではありません。もちろん結果は大事でしょうが、どうかそこに至るプロセスも大切にお考え下さい。その意味で、お子さんとよく話し合って、最後はご本人の意思を尊重する。そんな進路実現をおひとりおひとりのお子様が目指されることを望んでおります。

我々教員も、生徒の進路選択に関しましては丁寧に話し合いますし、トコトンお付き合いさせてもらいます。どうか生涯でたった一度の大学入試の機会を、お子様の自立の場として、ご家庭におかれましても意識下されば幸いです。私の話は以上です。