2023/11/11

母の7回忌でした

昨日の雨は上がってはいるが、厚い雲に覆われている。週末を迎える。私事で恐縮だが、本日11月11日は母の7回忌に当たる命日。身内で集まって、せめてもの供養ということで、亡き母を偲ぶ時間を頂戴した。

大正11年生まれ。93年の人生を全うした母。長崎出身で、父の仕事の都合で昭和33年西宮市に移り住んだ。第2次大戦、原爆をくぐり抜けて生きてきた壮絶な人生。そこには子どもの幸せのためにだけ生きたという軌跡が、わたしの記憶に残っている。

今は父と共に、遥か長崎の寺院の片隅で眠っている。随分迷惑と心配をかけた私の人生。せめてもの罪滅ぼしのつもりで、毎年3回は墓前で手を合わせることにしている。母が亡くなってから、母の思いに今さらながら、気付かされることもある。

「子を持って知る親の恩」ではないが、孫と戯れる穏やかな時間の中に、ご先祖様から連綿と続く命の尊さ、感謝、祈りといったものを感じる年齢となった。自分の幸せが、自分だけのものではないと気付かされて久しい。

人生とは摩訶不思議なもの。まさか私が学校長の職を拝命するような人生を歩むとは、夢にだに想定していなかった。人との出会いや運命といった目に見えぬ力が人生には働く。この世に生を受けたことも奇跡なら、そこで生き通すということも奇跡。

人生は、こうした奇跡の連鎖で成り立っている。そして、それをご先祖様は、いつもどこかで見守って下さっているのだろう。多くの人たちのお蔭で、こうして生き永らえさせてもらっていることに、感謝である。合掌。