2021/06/19

ことばの贈り物 2021/06/19

朝から雨が降っている。家を出て傘をさして、いつも通りのルーティンで学校に向かう。車内での作業もルーティン通り読書。今日は、これがたたった……。
 
なかもず駅で高野線から泉北高速線に乗り換える。これまでも、本に夢中になってなかもず駅を通り越して、次の駅から引き返したことが何度かあった。約15分のタイムロス。それに十分注意しながら、なかもず駅に近づく辺りでは、かなり外の様子に気を配りながらの読書。少しは失敗から学習した。以降、乗り過ごしは皆無となった。
 
さて、本日も同様になかもず駅に近づくにつれて、注意力を本から車窓に向ける。だけど、本の続きがどうしても気になる。ギリギリまで本を読んでいた。そして、急いでホーム向いの泉北高速線に乗り換える。間に合った。(土曜日は乗り換え時間がふだんよりタイトである)
 
さて、再び本に目を落とすこと数分。気になる結末に夢中になっていたのだが、ここでやっと気づく。
??????。
ニャイ!やっぱり……ニャイ。誕生日プレゼントに家族から贈られた傘。
しまった!高野線に置き忘れてしまった……。
 
ここからは読書どころではない。冷静さを失う。早速南海電鉄の落し物センターに電話。乗っていた電車と座席位置、傘の特徴などを、電話口で先方に伝える。多分早口で、少し大きな声だったと思う。興奮気味だった私に対して、相手は極めて冷静にゆっくり事実確認。捜索するので30分後に電話する旨の最後の「通告」を受ける。
 
30分後……運命の電話をかける。さて、その結果は……。
 
南海電車さんありがとう(涙)。「ありましたよ!」という温かいお言葉。電話口には先ほど最後の通告をされた冷静な駅員さん。電話口から温かみがじんわり伝わる。さらに、堺東駅までわざわざ届けて下さるというご親切さも加わる。まだ、傘ご本人との再会は果たしていないけれど、とにかく無事に届けられたことに安堵と感謝の気持ちでいっぱい。
 
重ね重ね、南海電鉄さん、ほんとうにありがとう!
雨の日のちょっとした出来事であった。