2021/02/22

ことばの贈り物 2021/02/22

新たな1週間の始まりである。昨日まで2日連続で「子育て論」のような持論を展開した。少しばかり土曜日の講演をお聞きになった保護者からのメッセージも頂戴している。それはまた、後日ご紹介したい。もう少し子育て論を展開したい。番外編である。
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「我が子は、親の願い通りには育ってくれない」というのが私の基本的な考え方です。これは決して悲観論でそう申し上げているわけではありません。自分自身を振り返ってみても、当時、具体的な親の願いは分かりませんでした。
 
期待されていることは何となく分かりましたが、それに対しての反発心は、半端なかったように思います。こうあってほしいという親の願いを、おそらく子どもは無残なまでに踏み荒らしてしまうように思います。それが一般的だと思いますが、いかがでしょうか?
 
だけど、悲観する事なかれ。彼らは彼らなりに一生懸命、その時代を生き抜こうと、もがいているのです。それなりに苦しんでいるのです。ニコニコ笑いながらも、内面では精いっぱい突っ張りながら、どんどん浸食されていく自分のわずかばかりの領土を、何とか保とうとしているのです。
 
しかし、その姿を人には見せまいとします。まして親には絶対見せない……ように思います。もどかしい時間ですが、親は親なりに「信じているよ」というメッセージだけは常に心の中で持ちつつ、自身の誠実な生き方さえ貫いていれば、必ず子どもは返って来ます。
 
子どもは少し旅に出るかもしれないけれど、いつかきっと親の気持ちが通じる時が来ます。その時、子どもはきっと心からの「感謝」を表現してくれる……はずです。でも、そんな見返りを期待はしてはいけません。裏切られるのが、親の役回りなのですから。
 
我が子から親への感謝の念。それは、お決まりの誕生日プレゼントでもなく結婚式のスピーチでもありません。もっと深い意味での相互理解。それが果たせるのは、もしかしたら親の死後の時間で、子どもに覚醒されるのかもしれません。それでいいのかもしれません。
 
両親が自分に残してくれた教えといったものは、いつか必ず伝わるものです。あなたはいかがですか?両親の思いが、随分伝わってくる年齢に差し掛かって来たのではないですか?いつか親の思いは子に伝わります。そう信じましょう。そして可愛い子ならば、旅をさせましょう。
 
自分の中心に子どもを置くのではなく、ちょっと子どもを横に置いてみましょう。そして、自分自身の夢なり、希望・楽しみといった、何か外への広がりが感じられる世界にもっと飛び出していくことが大切なように思います。
 
そこから新たな気付きや学び、メッセージを子どもに発信できることがあるかもしれません。少なくとも30歳まで、彼らはまだまだいろいろやらかしてくれると思います。だけど、我が子は生涯付き合ってくれる唯一無二の存在。いや、その前にしっかりご伴侶を大切にしなければね。自戒・自戒。
 
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お付き合い下さりありがとう。本日で「(独断の)子育て論」は終了。また明日。