2021/02/11

ことばの贈り物 2021/02/11

休日のひと時をいかがお過ごしだろうか。本日は夕刻の高校入試合格発表に向けた準備が続く。さて、中学3年生からのご質問に対する回答を、本日もひとつだけご紹介したい。お付き合い願いたい。
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Q:半世紀前の日本は、当時の校長先生にはどう見えていましたか?

A:いい質問やねえ。50年前ということは1970年、昭和45年かな?ちょうど、ボクが小学校4年生辺りやったかなあ。大阪万博が開催されて、高度成長時代に突入。子ども心にも日本が豊かな国になりつつあることを実感していた。

一方で、公害問題が深刻で、空は汚れ、川はけがされ、海はヘドロ。「田子の浦ヘドロ問題」は、記憶しているなあ。経済成長の代償として、自然破壊が進行している現状が、テレビやニュースで毎日のように報道されていた。

人口もどんどん増えているし、子どもの数も多いしということで、郊外の田畑が壊され、住宅開発がどんどん進められていた。学生運動も下火になって、戦後社会が少し落ち着きを取り戻しつつあったかな。戦後25年という時代は、根性、忍耐、精神性といったものが、結構色濃くあったかな。「巨人の星」や「アタック№1」「あしたのジョー」に象徴されるね。

今のような少子化の想像は出来なかったけれど、日本はますます発展していくんだろうなという期待と活力に満ちた時代だったように感じていた。何か出来るんじゃないかな?っていう若者が、東京にどんどん集まっている時代だったかな。

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本日はここまで。この時代は、今よりも大人がずっと怖かったように思う。父親の権威は、我が家では絶対だった。これも昭和ならではなのかもしれない。