2020/11/18

ことばの贈り物 2020/11/18

今週は朝方の冷え込みが随分穏やかである。生徒の朝の登校も、寒さを感じない。本校では登下校は、公共交通機関を用いるのが本来ではあるが、このコロナ禍のため、リスク回避の意味で、自家用車での登下校を認めているという特殊事情が続いている。
 
朝、保護者の方が車で生徒を送ってこられる様子が、このところ久しく続いている。したがって、生徒はバスや自転車で登校する「通用門ルート」と自家用車登校の「正門ルート」に分かれており、生徒の迎え入れはその両面の対応をしている。
 
何気なく、「正門ルート」の自家用車のナンバープレートに目をやることがある。「・・-37」とあったのである時、「ミナさんですか?」と、思い切って声を掛けてみる。「ハイ……。」と、少しうつむき加減にためらいがちに答える少女。
 
「お父様は、きっと娘さんを大切にされているんだろうな」と思いながら、「お父様は、優しい人ですね」と声をかける。少し勢いづいた校長。次なる問題は「・・-77」。同じように「ナナさんですか?」と声を掛けると、ピンポーン!
 
さらに気をよくした校長は、その調子で「・1-23」という番号を見て、「ヒフミさんですか?」って声を掛ける。「ヒフミ?」それはないかもなあ。案の定、生徒には「??????」という状態で、素通りされてしまった。「あ~、やってしまった……。」そんなミニドラマが朝から繰り広げられていることは、誰も知るまい。