2020/11/08

ことばの贈り物 2020/11/08

昨日4時間目、中学3年生を対象にしたキャリア教育の一環として、本校卒業生によるトークイベントが開催された。先輩たちがどんな思いで本校に通い、卒業後どんな方面で活躍されているのか。中3生が等身大の自分たちの未来を知るきっかけになればという「同窓会企画」として、今年度初めてリモートでの開催となった。

印象深かったのは、泉ヶ丘を卒業するまではみんな同じなのだけれど、そこからの進路は4人4様。卒業生の話には、それぞれの人生の刻印がはっきり刻まれており、聞いている私自身が、彼らの壮大な物語に引き込まれていった。その中で印象深かった語録をピックアップしたい。

駐日大使館職員の卒業生の弁。自分が海外留学で得たやりたいことが、日本に帰ってきてなかなか実現出来なかった。だけど、心のどこかにそのことを思い続けていると、いつしか自分のやりたいという方向に道は切り開かれていった。決して諦めてはいけない。

医師を職業としている卒業生の弁。責任とリスクの隣り合わせの緊張の中でしか本当の遣り甲斐は見いだせない。人生で攻めているときに発せられるアドレナリンの量が、自分の成長の原動力である。

政治家を志して活動されている卒業生の弁。安定した大企業での職業を棄てて、政治家を志したのはなぜか?5年後の自分が想像できるポジションにはいたくない。厳しい現実の中にこそ、成長の種は隠されている……。そんな志を持っておられる。

東京で活躍されている女性の弁。関西から東京の大学に進学することに、当初不安があったのは事実。だけど、全国から集まる仲間との刺激は、そんな不安を一蹴してくれた。あれから20年。東京暮らしが当たり前の自分は、あの時の上京の決断にその原点があったと思う。

きっと中学3年生のココロに響くものがあったに違いない。夢を大きく持って、そのためにもしっかり学ばねばならない。そんなことを感じたのではなかろうか。今回の素晴らしい企画をして下さった、本校同窓会のご支援に感謝である。ありがとう。