2019/05/31

ことばの贈り物 2019/05/31

中間テストの結果も出揃い、各クラスで、生徒と担任との個別面談が実施されている。どんな内容が話し合われているのか、少し気になったので登校時に少し声をかけてみた。

「おはようございます。」
「おはよう。今、個別面談が行われているけど、もう終わった?」
「はい、終わりました。」
「で、成績のことはさておき、他にどんなことを聞かれたの?」
「え~っと、将来何になりたいかとか、自分の夢みたいなことを尋ねられました。」
「ふ~ん。で、どう答えたの?」
「わからないし、まだ決まっていないので、『まだ分かりません』って答えました。」
「そうやなあ、中学生の間に、自分のやりたいことが見つかっているという人の方が、きっと珍しいんだろうな。そういうボクだって、自分のやりたいことが決まるなんて……。」
「???」
「少なくとも、中学生の間は無理だったな。決まらなかった。」
「じゃあ、いつ頃決まったのですか?」
「いつ頃?いや、今も自分のやりたいことなんて分からない。ただね、目の前のことを一生懸命やっていると、いつしかそれが自分のやりたいことになっていくよ。そんなもんだよね。」
「へ~。」
「まあ、あまりやりたいこと見つけようなんて思わず、目の前のことを一生懸命やっていく中から、見つかっていくんじゃない?頑張ってね。」

そんな会話を朝に交わした。