2019/04/06

ことばの贈り物 2019/04/06

週末のひと時をいかがお過ごしか。昨日に続いて高等学校の式辞の2回目をお送りしたい。では、よろしく。

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さて、皆さんの「人生ノート」をさらに3ページほどめくって、19ページを開けてください。もちろんまだ真っ白なページです。その「人生ノート」19ページの最初にどんな具体的な文字が刻まれているのでしょうか。

では、その19ページの最初の文字を刻むまでのことを少しお話ししましょう。ノートは18ページに戻って下さい。その18ページの真ん中くらいに、「扉の広場」って書いてありますよね。見つけられましたか?「扉の広場」という項目です。「扉の広場」って一体なんだろうって思う人がいるでしょう。「扉の広場」について少し説明します。

実は今、皆さんのその真新しい制服の上着の胸ポケットには、鍵がひとつ入っています。その鍵は、あなただけのオリジナルキーで、二つとして同じものはありません。その鍵を使うのはたった一度。皆さんが高校3年生になった時。先ほど申しました「扉の広場」で必要となります。その「扉の広場」というのは、目の前に巨大な扉が無数に立ち塞がっている広場のことです。少し想像を膨らませて下さい。想像できますか?自分が進もうとする進路に立ち塞がる、無数の扉の城壁に囲まれた広場です。

実は、皆さんは全員、高校3年生の中盤以降、その「扉の広場」に集合することになっています。この広場には、全国から一斉に18歳の若者たちが集まってきますから、その数はおびただしいもの。何十万人という高校3年生が一挙に、その「扉の広場」に集まってきます。そこにはもちろん、同じ学校の仲間もいるし、中学時代の懐かしい友達の姿も見える。でも、ほとんどは、知らない人で埋め尽くされている。北海道からも沖縄からも、みんなそこに集まってきます。

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本日は「扉の広場」という架空の世界の話に子どもたちを誘った。続きはまた明日。