2018/12/22

ことばの贈り物 2018/12/22

本日、中学校高等学校の2学期終業式を迎えた。
終業式以降も高3の授業やエンパワメント講座などが継続されるが、ひとまず区切りとして生徒の前で話した。
中学の訓話から順次、掲載したい。
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皆さんこんにちは。少し姿勢を楽にしてください。少し寒い体育館ですが、少しの間私の話に耳を傾けてください。
さて、今年度より1学期から月曜日に全校集会が開かれています。時間通りにみんなが一堂に会して、そこで先生の話を聞いて、速やかに解散する。
たったこれだけのことですが、なかなかうまくいきませんね。

その原因の一つは、何のためにこんなことをやっているのかな?大人が一方的に子供にやらせている、無駄なこと、意味のないこと。そんな声が聞こえてきそうですね。
またそう思っている人もいるかもしれません。今日の私のお話の最後に、その目的が皆さんに少しでも伝わったなら幸いです。

さて、先生が以前、ある学校の先生から聞いた話をご紹介します。
その学校では、集合や解散に結構時間がかかっていたそうです。私語も絶えないし、だらだらした雰囲気はありました。
「静かにしなさい」という先生が連呼するのが普通だったそうです。

ある時、その学校では先生方が相談されて、また生徒たちにも呼び掛けて、チャイムを無くすという取り組みをしたそうです。
校内で一切チャイムが鳴らないのです。まったく無音の中で、学校生活が毎日進行していきました。ちょっと思い切ったことですよね。
すると、どうなったと思いますか?チャイムがなくなった後の学校の様子は?

なんと不思議なことに、混乱することなく、みんな時間前に集合して、修学旅行や遠足の集合時間に遅れる生徒が一人も出ないということになったそうです。
もちろん集会に集まる際も、先生が「静かにしなさい」と連呼する姿は無くなったそうです。不思議ですね。

私が思うに、おそらく、これまでチャイムに慣らされていた学校全体の習慣が、チャイムがないという状況により、生徒たちも先生たちも時間を守るという意識が、自ずと高まったのではないかな。その話を聞いて、そう感じました。

本日はここまで。