2018/11/19

ことばの贈り物 2018/11/19

本日開催された「ココロの学校2018」。フォトジャーナリストの安田菜津紀氏をお招きしての講演会。中3・高1・高2の生徒たちが体育館に集合した。1時間余りの講演で、和平協定締結後も続くカンボジアの戦争の爪痕。今も内戦が進行するシリア情勢。2011年の東日本大震災後の現在。そんな話が続いた中、安田氏の言葉が胸に響いた。
 
当たり前のように存在した家族が、戦禍や自然災害に見舞われ突然無くなってしまう。家族が一緒にいられる時間は限られている。だからこそ、今この瞬間を大切な時間として過ごさなければならない。
 
貧困や戦争の惨禍の中で、自分ができることは何なのか?それを考えたときに自分の仕事に無力感を抱いた。ある日そこにはそれぞれの役割があり、分業しながら人々を支え合っているのだと気付かされた時、自分のフォトジャーナリストとしての使命を再確認することが出来た。
 
「何かをしてあげる」という上から目線ではなく、「与えてもらったことに対してお返しをする」という謙虚な気持ちと態度で人々に接する大切さを学んだ。そんな中から初めて人々と心を通わせることが出来る。
 
「ココロの学校」は、板挟みや想定外の出来事からどのように人々が立ち上がっていくのか。逆境の中から立ち上がる、その人の逞しい生き方を通じて、我々自身が何かを学び取る機会としたい。生徒の将来に向けて、少しでも気づきが促されればと考える。講演に来てくださった安田菜津紀氏に改めて感謝申し上げたい。