2024.08.13

ISC社会(大阪地方検察庁訪問)に参加して

高校2年生 松本 采子

私たち、社会のISCに参加した30名は7月30日(火)に大阪地方検察庁へ行きました。

先日の事前学習では、模擬事件記録(今回は窃盗罪で、被疑者の情報や被害にあったお店の配置、被疑者と被害にあったお店の店員の取り調べなど)を使って、グループで質問を考えました。模擬事件であってもリアルに描かれていて、質問を考えるのが難しかったです。

当日は、福島駅に集合してから検察庁まで歩きました。「検察庁」という響きやイメージから、あまり都会にある印象はなかったので、実際に検察庁の前に着いた時は「こんな都会にあるんだ!」と少し驚きました。

初めに、検察庁についてや、捜査の流れ(刑事事件の手続の流れ)などの説明を検察官の方から聞きました。検察庁の業務は、ただ被疑者から話を聞くだけでなく、事件の証拠品(被疑者の所持品など)を受け取ったり、身柄把握したりなど⋯⋯と複雑でした。難しいところもありましたが、検察官の方が分かりやすく説明して下さったので、私たちも本当に勉強になりました。

次に、弁解録取という検察官が初めて被疑者と話す取り調べ体験をしました。検察官の方が被疑者役で、私たちは5人くらいのグループで取り調べをするのですが、これが本当に難しかったです。最初に取り調べの見本を見せてもらったのは見本は被疑者が容疑を認めているパターンだったのですが、私たちが体験したのは被疑者が容疑を否認しているパターンで、どう被疑者に質問して容疑を認めさせるかを考えるのが大変でした。その中で、友達と相談してその質問を考えるのがとても楽しくて、お互いの考えることが当然違っている部分もたくさんあるので、お互い考えが深まりました。しかし、検察官の方も本気で被疑者を演じているので、なかなか容疑を認めてくれるわけではなく⋯⋯、グループによって否認の仕方が違っていたのですが、どのグループも被疑者に容疑を認めさせることができませんでした。弁解録取は最初の取り調べなので、その後もまた新たな証拠とともに取り調べをする機会はあるのですが、「自分たちの判断によって被疑者や被害者のこれからの人生が変わってくる」と思うと、強い責任や不安を感じました。そして日々こういうことと向き合っている検察官の方を本当に尊敬しました。

最後は、取り調べ室を見学できることに! 私たちは犯罪を起こしたくないし起こすつもりもないので、実際に取り調べ室を見ることができて感動しました。それと同時に、「自分たちは将来ここには座らない」と強く心に誓いました。 最後になりましたが、今回私たちに色々教えて下さった検察官のみなさん、普段できない経験を計画して下さった先生方、ありがとうございました!