2023.10.01

泉ヶ丘祭3日目 高校演劇部リーディング公演 「協力」恩田陸

演劇部員 高1 松本采子

 「いつもありがとう ここいい おうちべっど はながらくっしょん きにいってゆ できれば まいにち ささみ うれしい おねがい きゃっとふーど いまいち ほんとは きらい まいにち ささみしてね」
「その手紙を枕もとに見つけた時、女はどきどきした。」

 自分にとって、ほぼ初めてといってもいい舞台。私はこの物語のもう1人の主人公である猫を演じました。「猫」と聞いてどんなキャラを想像しますか。私が思い浮かべるのは、一緒にいると癒されるような、まったりキャラ。しかし、この猫は想像とはかけ離れた、夫と悪巧みをして妻を殺すというキャラでした。
 あまりにも想像と違いすぎて、演じることに苦戦していた私ですが、顧問の羽室先生に何度も言われたことは「”かわいい”をつくる!」ことでした。そう言われても、最初はわからなかった私。だが演じていくうちに少しずつ、猫と夫がお互いを誰よりも愛し合っているという事実だけでなく、2人きりになれるのならば人を殺すことだって惜しまないという猫の本心的なことも想像できるようになり、それと同時に”かわいい”の演じ方もわかるようになっていきました。
そしていざ本番。とても緊張していた私ですが、実際舞台に立つと、楽しさの方が勝っていました。
 “この演劇の舞台こそ、演劇部のメンバーや羽室先生、コーチみんなの協力があってこそ仕上げられるもの。この物語の「協力」と同じように、私たちも舞台で演じるためならば、どんな練習や努力も惜しまない。”
そう気付かされた瞬間でもありました。
 まだまだ私たちの演劇部生活は始まったばかり。「役の演じ方がわからない」、「セリフ、動きが覚えられない」などたくさんの苦悩があると思います。それでも私たちはみんなで”協力”して、最高の舞台を作り上げます!

【動画】 高校演劇部公演の様子