高校入学式 歓迎の詞
長閑な風、暖かい日差しに包まれ麗らかな春の訪れとなりました。新入生の皆さん、本日はご入学おめでとうございます。在校生を代表して心からお祝い申し上げます。
これから始まる3年間、皆さんは大人になる為の準備期間として、様々な経験をすると思います。それは決して楽しいことだけではないかもしれません。
ここで少しだけ、私の経験を話したいと思います。私は2年前、第一志望校への進学がかなわず、あまり晴れやかとは言えない気持ちで今の皆さんの席に座っていました。ですが、今の私は帝塚山学院泉ヶ丘に入学して本当に悔いはない、と誇りを持って言えます。
私は帝塚山学院泉ヶ丘でたくさんのすばらしい経験をしました。部活動で暗くなるまで練習した日。テスト前に自習室で友達と懸命に勉強した日。放課後にクラスのみんなで残って励んだ文化祭練習。他クラスの子とも仲良くなれた体育祭。学校をもっと良くしようとたくさん議論した生徒会。なかなか結果が出ず、涙を流した日もありました。そんな時、新しく出来た友達の存在がとても大きかったと思います。皆さんもこれからできる新たな繋がりを大切にしてください。
また、高校生活ではどんな立場に置かれても努力し続けて下さい。私は、過去は運命、未来は可能性、だと思っています。逆境の中でも、自分を信じて行動し続ければいつか必ず転機はやってきます。
勉強で思うようにいかない時、皆さんは悩むと思います。ですが、学校の成績だけが人生の成績ではありません。人生の成績を上げるために自分自身で努力し、夢に向かい続けて下さい。そうすればおのずと勉強や部活でも成功の光が見えてくると思います。頑張って、でも上手くいかなかった時も、その頑張りが人生の成績に加点されているということを忘れないで下さい。
高校生活で大きな壁にぶつかった時、自分を他人と比べて落ち込むことがあるかもしれません。そんな時は背伸びをして心が疲れるのでなく、自分らしくいることが大切だと思います。自分を責めるより今の自分を受けいれ、たとえゆっくりでも自分のペースで歩けばいつか思う場所に辿りつきます。これは、私が帝塚山学院泉ヶ丘で学んだことです。
今、皆さんが持っている夢や希望を絶対に諦めないでこれからの高校生活を送ってください。笑顔を大切に、家族や友人との繋がりや日々の生活に感謝してください。そして、挑戦することの大切さを忘れないで下さい。新入生の皆さんの今後のご活躍を心からお祈りし、歓迎の詞とさせていただきます。
帝塚山学院泉ヶ丘高等学校
田邊 陽帆